Outlook2019が原因不明の受信不可になってしまった時の対処法 ネタバレ【IPv6】

  • 2020年10月12日
  • Office
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パソコンを使っている人なら多くの人が利用しているOutlook。なぜだか分からないけど、確認したい大事なメールが届かない!という困った状況になってしまった時の対処法はご存知ですか?またメールを同期したいのにできなくなってしまう同期不可が起きた時の対処法やインターネット接続に関する情報もご紹介します。

 

Outlook受信不可、同期不可となった時

Microsoft Outlookを開いてメールチェックしたり同期しようと思ったら、メールボックスに接続できない!しかも接続の状態が“切断”となっていて、再起動などできることをしてみても状況が変わらなかったら、どうしていいかわからなくて困ってしまいますよね。

どうしてそんなことが起こってしまうのか、考えられる原因から詳しく見ていきましょう。

 

受信不可になってしまう原因

Outlookの受信ができなくなってしまう原因は、ネットワークアダプターでIPv6が有効になっていて、このIPv6ネットワークに接続の問題がある時に受信不可が起こったりします。

まずIPv6って何?と思った方もいらっしゃるでしょう。対処法のご紹介の前に、このIPv6というものが何なのかをご説明します。

 

IPv6とは?

IPv6(アイピーブイロク)とは、Internet Protocol Version 6 (インターネットプロトコルバージョン6)の略です。この“プロトコル”というのは、インターネット上でコンピューター同士が情報などを送受信する時の方法を定めたルールのことです。

このプロトコルが同じコンピューター同士ではスムーズなやりとりができますが、異なるプロトコル同士ではスムーズに接続できないのです。

このIPv6では、インターネットに接続されているコンピューターひとつひとつに、IPアドレスという個別を認識するためのアドレスが割り当てられます。その数はなんと340澗(かん)個と言われており、事実上これだけの数を使い切ることはありません。

そんなIPアドレスという言葉自体は聞いたことがあるという方も多いと思います。このIPアドレスがあることでどこのコンピューターが作動したものか分かるため、最近ではネット上の悪質な中傷コメントや脅迫まがいの書き込みの情報開示を行い、書き込んだ犯人を突き止めるという事案も発生しています。

そんなコンピューターの個別を認識するためのIPアドレスですが、元々はIPv4というバージョンで登場しました。

 

IPv4とは?

IPv4はIPv6が普及する前に普及していたものです。現在も使用されていますが、IPv4の総アドレス数は約43億個となっており、それを超える利用者数に迫ってきたので、総アドレス数が更に多いIPv6が登場することになったのです。

 

IPv4とIPv6の違い

IPv4とIPv6はアドレスの組み合わせ数の違いもありますが、IPv6の方が場合によってはインターネットの通信速度が速いと言われています。

その理由はそれぞれが使っているプロトコルに違いがあるからです。

IPv4では、「PPPoE」と呼ばれるプロトコルでインターネットに接続されますが、IPv6ではそのPPPoEに加え、「IPoE」という接続方式が使えるようになっています。

このIPoEが導入されることにより、通信速度が速くなるのです。

PPPoEとIPoEの違い

また少し難しい単語が出てきましたが、これらの違いが通信速度にも大きく関わってくるのでご説明します。

PPPoEとは、“従来の接続方式”です。

PPPoEでは、ユーザーがインターネットに接続する時、「ネットワーク終端装置」を必ず通過しなければならない仕組みになっています。このネットワーク終端装置は設置できる数が限られている為、通信量が多くなると混雑して通信速度が遅くなってしまいます。

それに比べIPoEはネットワーク終端装置を通過しなくても、直接インターネットに接続でき、通信速度もPPPoEでは1GbpsですがIPoEでは10Gbpsとなっており、利用者の多い時間帯などの混雑の影響も受けにくく、通信速度が安定していると言われています。ですのでIPv6でIPoE方式である場合には通信速度が速くなるのです。

IPv6によって起こる不具合

ここまでの話では、IPv6には良い点ばかりでしたね。しかしそんなIPv6にも欠点はあります。実はIPoE方式の場合はIPv6に対応したWebサイトしか接続できません。つまりIPoE方式ではIPv4方式のWebサイトに接続することができないのです。それを知らずにいると、ある一定のサイトにアクセスができないという不具合が起きたと感じるでしょう。

ただし、IPoE方式でも「IPo4 over IPv6」というものを利用すればIPv4方式のWebサイトに接続ができます。

またIPv6を利用しているはずなのに通信速度が遅いと感じる場合もあるようです。

その原因はいくつかあり、

・プロバイダーがIPoE方式ではなくPPPoE方式になっている

・ルーターやコンピューターの設定ができていない

・光回線の最大通信速度が低い

といったものがあげられます。

パソコンに詳しい方なら自分で設定ができる部分もありますが、設定の方法がわからなかったり、光回線の速度のプラン変更などはNTT東西などインターネットを契約している会社に一度相談してみましょう。工事費などがかかる場合もありますが、よくわからないまま自分でいじってしまうより、確実で安心です。

 

メールが受信できない時の対処法

さて話題はOutlookでメールが受信できない時や同期不可が起こった時の対処法に戻りましょう。

それらの問題が起きた時の改善方法としましては、

  • Officeを最新版にアップデートしてみる
  • IPv6のチェックを外す

という方法があります。

それぞれを詳しくご説明しましょう。

①Officeを最新版にアップデートしてみる

考えられる様々な方法を試したけれど、不具合が直らない場合、お使いのOfficeが原因かもしれません。

お使いのOfficeが古いバージョンであるなら、現在発売されている最新バージョンのOffice2019やWindows365のアップデートをおすすめします。

②IPv6のチェックを外す

Windows10をご利用の場合、基本的にIPv6でのインターネット接続をしようとします。それなのにプロパイダーやルーター、サーバーなどの周辺機器全てがIPv6に対応しているものでないという場合にインターネット接続ができないという不具合が起きます。例えば古いパソコンをずっと使っていて、周辺機器がIPv6に対応できていないままWindows10を使っても、インターネット接続はできないのです。

インターネット接続ができていないことがメール受信不可の原因の場合はこの方法で解決する可能性があります。

その場合、パソコンや周辺機器を新しいものに買い替えるのも解決策のひとつですが、そのままの状態で簡単に使えるようにするためにはIPv6の設定を解除してIPv4で接続するという方法があります。

このIPv6の設定(チェック)を外し、無効にするという作業を行ってみましょう。

IPv6を無効にする方法

IPv6を無効にするためには以下の方法を実行してください。

  1. 「スタート」をクリック→「コントロールパネル」をクリック
  2. 「ネットワークと共有センター」をクリック
  3. 「アクティブなネットワークの表示」領域で「ローカルエリア接続」をクリックし、「プロパティ」を選択する
  4. 「ネットワーク」タブで「インターネットプロトコルバージョン6(TCP/IPv6)チェックボタンをオフにして「OK」ボタンを選択→再起動する

この方法でIPv6を無効にしてIPv4で接続することができます。

 

英単語が並ぶと少し難しくも感じますが、少し設定に気を付けるだけでスムーズなインターネット接続ができたり、Outlookの不具合も解決できます。特に久しぶりにパソコンを使ったり、普段あまりパソコンの設定を気にしていない方は、知らない間にパソコンがインターネットに対応できなくなっているかもしれません。

なぜかOutlookが使えない…という状態になってしまった時は、ぜひ一度今回ご紹介した方法を試してみてくださいね。