【はじめに】
久々のアニメ紹介です。
今回は『獣の奏者エリン』をご紹介します。
オカリナの奏者というアニメを作っているにも関わらず、恥ずかしながら原作を知りませんでした。
現在通っている音楽教室の方、台本や絵を描いている方に勧められて見させて頂きました。
上橋菜穂子原作の獣の奏者闘蛇編、王獣編、探求編、完結編 の4部作のうち、闘蛇編と王獣編がアニメ版となっております。
NHK教育テレビ放送開始50周年記念のアニメです!
早速あらすじをご紹介しますね。
【あらすじ】
獣ノ医術師である母とともに、闘蛇衆たちの村で暮らす少女エリン。彼女の母ソヨンはその優れた医術の腕を買われ闘蛇のなかでも特に強い<牙>の世話を任せられていました。
しかし、ある日村で飼っていた全ての<牙>が突然死んでしまい、母はその責任を問われ処刑されることになってしまいます。エリンは母を助けようと必死に奔走しましたが失敗、母と引き離され天涯孤独の身の上になります。
その後、蜂飼いのジョウンに助け出されたエリンは彼と共に暮らすうち、山奥で天空を翔る野生の王獣と出会います。その姿に魅せられたエリンは母と同じく獣ノ医術師になることを決意し、ジョウンの昔なじみでもあるエサルが教導師長を務めるカザルム王獣保護場の学舎へと入舎します。
その王獣保護場で傷ついた王獣の仔・リランに出会ったエリンは、リランを救いたい一心で献身的に治療にあたり、その成り行きで王獣を操る術・<操者ノ技>を見つけてしまいます。4年の月日が流れたある日、エリンは母の一族である霧の民から『「決して人に馴れない獣、決して人に馴らしてはいけない獣」である王獣を操ることは、大いなる<災い>を招く』と警告を受けます。警告を甘く考えていたエリンでしたが、やがてその理由を身をもって知ることとなります。王国の命運を賭けた争いに巻き込まれていく中、エリンは真王の護衛士の一人・イアルと心を通わせていきます。
それでは、ここからはあらすじを深めながら、各キャラクターとエリンの関係性を見ていきましょう。
【エリンとソヨン】
ソヨンはエリンの母親で、獣ノ医術師です。17歳の時にエリンを産み、医術師をしながら女手ひとつでエリンを育てていました。ごくたまにエリンを叱り飛ばすこともありますが、エリンに深い愛情を注いでいます。
医術師として非常に優れた腕をもっており、その腕を買われて<牙>の世話を任されていました。しかし、世話をしていた<牙>が全て死んでしまったことの罪に問われ、処刑されることになります。
その時ソヨンを助けにきてくれたエリンに感激しましたが、自分はもう助からないことに気付いていたソヨンは、エリンだけは助けようと、大罪とされる<操者ノ技>を使ってしまいます。そして闘蛇によって沼に引きずり込まれ、二度と上がってくることはありませんでした。その際エリンに形見の腕輪を託しています。
【エリンとジョウン】
ジョウンは多少せっかちですが面倒見のいい性格をしており、アケ村から流れ着いたエリンを介抱し、4年間にわたりエリンの養い手になります。
その中でエリンが聡明で優れた視力や聴力、そして絶対音感の持ち主であることに気づき、様々な学問の知識を教え込みました。
アサンが連れ戻しに来るまでの4年間は、彼にとって幸せな時間でした。
【エリンとリラン】
リランは王獣の雌の幼獣です。ハルミヤの60歳の誕生日にダミヤが献上し、その祝いの宴の最中にハルミヤを狙う刺客であるキリクが放った矢が肩をかすめ、負傷してしまいます。治療のためカザルム王獣保護場に移されても、1ヶ月もの間水以外の餌を全く受け付けず、光に怯えたり身食いをしたりするほど衰弱していましたが、エリンの必死の世話によって回復します。以後エリンとは親子のような絆を結んでいきます。
王獣規範を知らないエリンが音無し笛と特滋水を使わず、野生に近い状態で育ったため、野生の王獣のように飛行や繁殖ができます。
最終話ではセィミヤの声を聞き取り、エリンを救出に向かいます。
【エリンと霧の民ナソン】
ナソンは霧の民の探索者であり、巡回者でもあります。追放された霧の民が戒めを破らないように監視する役目を担っています。元はエリンの母、ソヨンを担当していましたが、ソヨンが処刑されたあと、今度は生き延びたエリンを追っています。
エリンに<神々の山脈>で起きた悲劇を知らせ、<操者ノ技>を使わないよう説得しようとしますが、エリンは逆に傍観者の立場を崩さない霧の民の方針を非難します。
【エリンとイアル】
イアルは真王の護衛をつとめる<堅き楯>の1人です。非常に俊敏な身のこなしをすることから、神速の異名をもちます。
普段はエリンに「冬の木立」と形容されるほど物静かですが、護衛の任となれば即座に敏捷な武人へと変貌します。8歳の時に一家の大黒柱であった竪琴師の父を地震で亡くし、その後身売りに近い形で<堅き楯>となったという過去を持ちます。
エリンが<操者ノ技>を編み出すきっかけとなった竪琴はイアルの母の形見の品でした。
【エリンとセィミヤ】
セィミヤはリョザ神王国の王女です。ハルミヤの孫娘で、ハルミヤ崩御ののち、次代真王に即位します。
王女であった頃から崩れゆく国のありさまに苦悩していました。
大公家の長男であるシュナンと恋仲になり、「国を一つにするため」という彼の意志に共感し、のちに結婚しますが、真王家と大公家の婚姻を経ても依然としてのこる領民同士の対抗意識、最も清くあらなければならない真王が穢れた大公と結婚したことで穢されてしまったとみなす真王領民への後ろめたさ、そしてそれらに対してハルミヤのように固い意志をもって振る舞えない自分に歯痒さを感じています。
エリンには友情に近い感情を持っており、彼女が「誰かエリンを助けて!」と叫んだことがリランのエリン救出のきっかけとなっています。
【感想】
まず言いたいのはオープニングテーマであるスキマスイッチの「雫」はかなりの名曲!
挿入歌も最高で、流れるたびに鳥肌が立ちました!
キャラが可愛い、映像が綺麗、かっこいい、中二病全開、というアニメではなく、純文学的な、大河ドラマのような作品だと思っています。特に「命と神」について深く考えさせれました。
個人的には15話あたりから大河ドラマっぽくなっていると感じました。
ナレーションも聞き取りやすく、頭に入りやすいのも素晴らしいですね。
全50話とボリュームはありますが、自粛期間で時間がある方には大変おすすめです!
是非獣の奏者エリンの魅力にどっぷりハマってみてくださいね!